茶箱
宝物のようにしたい本
美しい版画の世界が広がっているけれど、物語の内容は……
一筋縄ではいかない子どもの日常が描かれているよ!
『けしつぶクッキー』
【著者】マージェリー クラーク (著), ミスカ ピーターシャム (イラスト)
【出版社】 童話館出版
● 宝物にしたくなるくらい素敵な本
● 不思議の国と現実を行ったり来たりするおもしろさ
● 子どもの理解できない日常にイラッとするか?楽しめるか?あなた次第(笑)
● どのページをめくっても感動!とにかく素敵な版画の絵を楽しめる
茶箱
ざっくりいうとこんな絵本だよ
★ 本8つの短編童話集。
アンドルーシクという少年とエルミンカという少女が物語が中心です。
ふたりのちょっとおとぼけな日常が描かれています。
大人が読むと子どものおとぼけ具合にイラッとくることもありますが(笑)
子どもと一緒に過ごしていると、こんなふうな理解不能、一筋縄ではいかない毎日が繰り返される気がします。
★ 不思議な世界観
ふるい国からあたらしい国へやってきたというアンドルーシク一家。
しゃべる動物など不思議感もあるのですが、それ以外はごくごく普通の子どものいる家の日常が描かれている
不思議な世界と現実の世界を行ったり来たりするおもしろさがある。
それは子どものもつ世界と大人の世界ということなのかな~。
★ 美しいほどかわいい挿絵
この本の魅力はなんといっても、全ページに描かれている挿絵
版画になっていて、繰り返し繰り返しページに描かれていたり、少し違うデザインになって再び現れたりと。
版画のもつ楽しさと、あたたかさと素朴さが楽しめます。
★ 日本の絵本や童話と比べると内容も絵も大人向き
魔女のように描かれたカチューシカおばさん。ぜんぜん怖くないのに、なんだかとっても怖く感じる(笑)
物語もけっこう怖いシーンがる。大人の私ですら「けしつぶクッキー」の結末にはギャ!と声を上げたほど。
想像力豊かな子どもだったら泣いちゃうかもしれない!
★ 挿絵と装丁は、妻モウドと夫ミスカのスターシャム夫妻が描いている
著者はマージェリー・クラークとはふたりのペンネーム。メアリー・クラークとマージェリー・クィグリー。アメリカの図書館で働いていた二人の合作。
1920年頃(たぶん1924年)にアメリカで出版され、今日まで読み継がれている児童書の名作。
▼紹介する本 画像をクリックするとアマゾンへ
童話集『けしつぶクッキー』データ
●文字:漢字あり(フリガナつき)
●文字量:多め
●絵:美しい版画の絵(単色・多色色付きあり)
●おすすめ対象:子どもも大人も
●ページ数:176ページ
●サイズ: 縦20 x 横15 cm
▼紹介した本 画像をクリックするとアマゾンへ