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『二番目の悪者』これ名作!考える絵本 自分の言動に責任をもっている?

『二番目の悪者』

 

二番目の悪者


【著者】林 木林 (著), 庄野 ナホコ (著)

【出版社】小さい書房

 

おすすめポイント

 

● 名作じゃない!と思える絵本

 

● 自分の言動に責任をもって生きているか?自分に問いたくなる

 

● 長く生きてきた大人だからこそ、心にずっしりと響く物語

 

● 庄野ナホコさんの描く絵がステキ

 

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ざっくりいうとこんな絵本だよ

 

 主人公はライオン、登場するのはみんな動物。でも人間の私たちの社会でありえるようなことが起きるのです。

 

 ”うわさ”の怖さが書かれている。と同時に、うわさを流した張本人だけではない、信じた人にも自分の行動言動は正しかったのかと説いている。

 

 ネット社会で問題になっている責任を持たない言動を考えるきっかけにもなる

 

 庄野ナホコさんは登場人物を人間ではなく動物にしている。見た目はかわいい動物が、いとも簡単に恐ろしい”うわさ”を扱っていることが、妙にリアル

 

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二番目の悪者

二番目の悪者

 

 

一見おしゃれでかわいい絵本だけど、内容は心にガツンと響くものです。

 

金の立派なたてがみを持つライオン

自分は王にふさわしいと、王様になろうとするのだが。

 

国のみんなは銀色のたてがみをもつ優しいライオンを王様になってほしいと言い出す。

 

そこで、金のライオンは銀のライオンの悪いうわさをつくりだし、それを広めていく。

 

うわさはどんどん広がり、最初はうわさを疑っていたみんなも、だんだんうわさを信じるようになって。

 

”うわさ”

 

これほど恐ろしいことがあるのかというくらいの破壊力のある暴力。

 

この絵本『二番目の悪者』を読んで、ただただそう思った。

 

とくに匿名性が高いネット社会では、たびたび問題になる”うわさ”。

匿名のうわさの怖さは、人を死にも追いやる力を持っていることを私たちは知っています。

 

この絵本がもっともっと読まれるようになって、この問題をひとりひとりが自分の頭で考えて、自分の行動や言動に責任をもてるようになるといいな~と思います。

 

本の冒頭に書かれている言葉

 

 

これがすべて作り話だと言い切れるだろうか?

 

 

この問いを、常に考えながら責任のある言動をとれるようになりたいです。

 

著者の林 木林(はやし きりん)さん。

女性です。

『二番目の悪者』は小学校高学年、中学生の課題図書に選ばれたりもしています。

 

『二番目の悪者』絵本データ

 

日本の絵本

●文字:ひらがな 漢字あり(難しい漢字にはフリガナつき)

●文字量:中~多め

●絵:おしゃれでかわいい絵

●対象年齢:小学低学年くらいから読み聞かせしたい

☆自分の言動について考えたくなる絵本

●ページ数:64ページ

●サイズ:縦21,2 x 横15 cm

小さめサイズの絵本です。

 

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