最近読んだ本で、絵本を取り扱う仕事をしている人たちがこぞって好きな絵本に挙げていた絵本『もりのなか』。
どんなにステキな絵本なのか、ずっと気になっていました。
絵本好きに愛されるロングセラーの絵本『もりのなか』と続編『またもりへ』を、大人になって初めて読んでみたところ悲しい事実に気づいてしまいました。
それは大人になった自分の感性のにぶさと、ステキな絵本って子どもの頃に出会うのが大事なんだということ。
そんな悲しい事実と、名作絵本『もりのなか』『またもりへ』の魅力を紹介したいと思います。
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『もりのなか』
日本での発売はなんと1963年!
もう60年近く愛され続けている絵本です。
作者はマリー・ホッツ・エッツさん、アメリカ人です。
子どもに愛され続けている絵本にしては、かなりシックなイラスト
表紙こそオレンジ色になっていますが、本の中は白と黒の世界です。
内容はだれもが夢見るファンタジー
森のなかの動物たちが子どもについてきて、みんなでお菓子を食べたり遊ぶのですが。
気づくと動物たちはいなくなってしまい。
たてがみをとかすライオンや、セーターだけ着る象に靴下だけをはく象、よそいきの洋服を着る猿と不思議な動物たち。
とにかくページをめくるたびに次々と新しい動物が出現します。
白と黒の世界の絵本ですが、十分に楽しそうな雰囲気が伝わってきます。
『またもりへ』
『もりのなか』には続編があります。
登場するのは、前作と同じ男の子かな?帽子をかぶってラッパをもっていますよ。
今回は最初から動物がそろっていて男の子を出迎えてくれます。
キリンやカバといった前回はいなかった動物も登場します
年をとった象が中心になって、そろぞれの動物が自分の得意な芸を披露します。
大きな動物も小さな動物も、自分のできることをみんなに教えます。
そのうちに男の子も人間らしい”笑う”ということを動物みんなに披露することに。
男の子の笑うことに動物たちは興味しんしんになりますよ。
『またもりへ』も前作同様に黒と白の世界なのですが、生き生きとした動物たちが描かれていて、森のなかのにぎやかさが伝わってくる楽しい絵本になっています。
前作よりも動物たちの表情がさらに楽しそうに描かれていますよ。
人間の男の子が無邪気にコロコロ笑いまくるのも、とってもかわいい。
たしかに、子どもってこんな風になんでもないようなことでもコロコロ笑いまくりますよね。
私はこの『またもりへ』の方が好きです。
動物たちの表情も、ストーリーもこちらの方が気に入りました。
ちなみに前作の『もりのなか』のストーリーがわからなくても大丈夫です。
絵本の名作を大人が読むと
子どもが読むのと大人が読むのでは、おもしろさが違うのが絵本。
感性って年齢によって違うんだろうと思います。
きっと子どもの頃にこの本を読んだら、森に住む動物たちの仲間になれる男の子が自分のような気分になり、とっても楽しいと思うんですよ。
白と黒のスッキリした絵は、子どもの想像を大きくふくらませますし、絵がスッキリしている分物語に集中できるはずです。
子どもには夢のような絵本でしょうね。
ただ、大人になって読むと60年近くも愛され続けている絵本の魅力がイマイチ伝わってこないんです。
絵は魅力的。
どのページの絵も「部屋に飾りたい」くらいステキです。
でも絵本を読んでも、疲れ切った感性をもった大人には感動まではいかない。
日を改めて読んでみても、残念ながら感動はおきず。
自分の大人の感性のゆるさに気づかされた絵本になりました。
絵本との出会い
『もりのなか』『またもりへ』は、子どもと一緒に読んだら楽しい作品。
絵本の動物たちとの触れ合いを楽しめる絵本を喜ぶ子どもを見たら、きっと大人も楽しめる絵本として記憶にのこるのではと思いました。
私は小さなころから本好きで、絵本もかなりの数を読んだと思うのですが、この2冊『もりのなか』『またもりへ』には出会ってないようです。
今さら仕方ありませんが、自分が子どもの頃に読んで楽しんでいたら、大人になって読んでも違った楽しみがあったのかもしれません。
数ある絵本との出会いは、人との出会いと同じく運命的なものがありますね。
子どもや孫へ、甥っ子姪っ子へプレゼントして、一緒に読んでみるのをおすすめします。
基本情報
●絵:白と黒
●文字:ひらがな
●文字量:すくなめ
●対象:読んであげるなら2歳から 自分で読むなら6歳くらい
☆ひらがなが読めるようになれば楽しめる絵本です。逆にくたびれ切った大人ひとりで読んで楽しむのは難しいかと(笑)
まとめ
絵本の名作と言われる作品『もりのなか』『またもりへ』は、大人がひとりで読んで楽しむのが難しいことがわかりました。
だからこそ、子どもたちには、子どもの感性を持っている時代に、たくさんの絵本と出会って、ステキな絵本をたくさん楽しんでほしいなと思いましたよ。
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