長崎へ行くと定番のお土産に”カステラ”があります。
小麦粉と卵と砂糖を使ってつくるカステラは日本のどこでも作れるので、なんで長崎土産なんだろうと思いませんか?
長崎とカステラって実は深い関係があるんです!
そんなカステラの秘密がわかる絵本を紹介します。
『カステラ、カステラ!』
【著者】明坂 英二 文 / 齋藤 芽生 絵
【出版社】福音館書店
西欧のお菓子だったカステラが日本で食べられるようになったのかを美しい絵で描いた絵本です。
大人も知らなかっただろう歴史の1ページが発見できる、お勉強にもなる絵本でした!
新大陸の発見から始まって、日本にポルトガル人がやってきます。
そして彼らが西欧の珍しいものを日本に紹介してくれるのです。
その中のひとつがカステラ!
その後のカステラのストーリーはどんどん続きます。
歴史の1ページに登場したり
日本ならではのカステラの作り方が発明されたり
今に至るカステラの歴史がカンタンにわかるようになっていますよ。
自由研究にもおすすめ
『カステラ、カステラ!』は、小学生の自由研究にもおすすめの絵本です。
歴史
カステラを通して日本の歴史
⇒特に安土桃山時代から明治時代
家庭科
カステラの作り方がわかる
⇒カステラを作ってみよう
地理
カステラを紹介してくれたポルトガルを知る
⇒日本との関係は?
美術
世界と日本の民族衣装
⇒世界の国々の民族衣装のちがいは?
調べれば調べるほど、カステラからいろいろな分野に興味は広がるはずです。
この絵本『カステラ、カステラ!』をきっかけにカステラ自体をもっともっと調べて、カステラ博士になるのもおすすめです。
カステラぽくない絵
この絵本で気になったのは、カステラの本なのに表紙が赤なんだと思ったこと。
カステラの本だから黄色ぽい色の本だと勝手に思っていたのでびっくりでした。
そう、この絵本『カステラ、カステラ!』は絵がとってもステキなんですよ。
1ページ1ページが絵画作品のように美しい。
ひとつひとつの絵がどれも緻密に繊細に描かれていますよ。
特に登場人物たちの洋服や着物の柄は必見です。
時代や国、身分に合わせた衣装がとってもステキです。
カステラがのった食器(皿)も見逃せません。
九州を代表する伊万里などの作品なのかな?染付や赤絵の皿などが描かれています。
この素敵な絵を描いたのは齋藤芽生(めお)さん
2019年末には目黒区美術館で個展が開かれるほどの人気アーティストです。
齋藤さんの作品、他にも見てみたくなりました。
作家の綿矢りささんもおすすめ
雑誌「文藝春秋」2020年5月号で、人気作家の辻村深月さんと綿矢りささんが対談し、「小中高生に全力で薦める“極上の12冊”」を選んでいます。
その対談のなかで、綿矢りささんがこの絵本『カステラ、カステラ!』を選んでいました。
綿矢さんは「この絵本には耽美の要素がある」と語っています。
綿矢さんのファンも見逃せない絵本ですよ。
絵本の基本情報
●本の大きさ:縦26×横20㎝
●文字量:多め
●フリガナ:あり
●ページ数:40ページ
●対象:小学生(中・高年)から大人向け
☆特に大人におすすめ絵本
●絵:カラフルで美しい
まとめ
『カステラ、カステラ!』は、日本の歴史も学べる自由研究におすすめの絵本です。
一冊の美しい絵本から、いろいろなことに興味をもち、知らなかったことがわかるようになるのって、とっても楽しいですよね。
大人も楽しめる絵本なので家族で回し読みできます。
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