展覧会「ハマスホイとデンマーク絵画」感想と見どころ
☝「ハマスホイとデンマーク絵画」パンフレット
「ハマスホイとデンマーク絵画」は2020年1月21日から3月26日上野公園内の東京都美術館で開かれている展覧会です。
年間50以上の展覧会に行く私が実際に鑑賞した感想や見どころだなと思ったことを独自にお教えしますね。
●ハマスホイのグレーな世界
●素敵なデンマーク家具・インテリア
●特に椅子に注目
「ハマスホイとデンマーク絵画」展覧会とは?
日本では2008年ハマスホイの展覧会が初めて開かれて話題になったそうです。今回は12年ぶりに再びハマスホイ、さらに19世紀のデンマーク絵画を紹介する展覧会になっています。
展示作品数は全部で約88点。うちハマスホイは40点ほど。
後半の第4章にハマスホイ作品が展示されています。
ハマスホイとは?
☝《ピアノを弾く妻イーダのいる室内》1910年
上野にある西洋美術館の常設展にて
デンマークを代表する画家ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)
17世紀のオランダ絵画に影響を受け、室内表現を特徴とすることから西欧のフェルメールと評されている画家
ここでハマスホイさん情報(音声ガイドによると)
●ひと昔前の家具を気に入って使っていた(作品に描かれているのはこれらの家具)
●古本コレクターだった(デンマーク作家アンデルセンの初版本も持っていた)
●ホイッスラーを尊敬していた(モノトーン作品の多さが似ている)
●肖像画のモデルは家族や親しい友人だった
●ハマスホイの多くの室内画に登場するのは妻のイーダ
あなたのハマスホイさんのイメージは出来上がったでしょうか?
ハマスホイさんのイメージをもって作品をみると新たな発見があるかもしれません。
展覧会全体の感想・雰囲気
大きめサイズの作品が多く見やすかったです。
西洋の絵画といえば宗教画のイメージもありますが、この展覧会では風景画、室内画、肖像画ばかりですので、美術初心者でも楽しめる展覧会になっていました。
好き、興味ない、なんかイヤ
みたいな単純な感想レベルで自分の意見を表現できるだけでも、絵画鑑賞ができてる自分スゴイ!とほめてあげたくなりました。
やっぱりパッとみて何が描かれているのかがわかると、絵に対して感じるものがきちんと表現できる、自分のなかで絵を消化できますよね。
北欧家具をみると素敵、かわいい、欲しいと思うように、デンマーク絵画・ハマスホイ作品も素敵、かわいい、何回もみたいと思います。
見どころ①ハマスホイ作品40点
デンマークを代表する画家ハマスホイ作品はとにかくグレー感たっぷり!
そして静かなひんやりした音のない世界が広がっていました。
人がいても後ろ姿だし。
だれもいない部屋にいたっては、窓から入る風の音すら感じないような室内。
見ていると留守のお宅を遠くから防犯カメラでのぞいているような気分になってきます。
茶箱
「後ろ向きでへそくりでも数えているのかしら?」
茶箱
銀色のお盆を持って。
まさか!アキラ100%(ちょっと懐かしい)の芸の練習?
茶箱
あれ?あそこに見えるの義母じゃない!?せっかくの静かな休日なのに~
とがっかりしてるわよ。
見どころ②描かれている椅子
☝「ハマスホイとデンマーク絵画」パンフレット部分より
ハマスホイの作品にも、他のデンマーク画家たちの作品にも多く登場しているのが”椅子”です。
シンプルなデザインの椅子はデンマーク絵画にとけこんでいます。デンマークの人たちが椅子を愛していることがよくわかります。
背もたれの部分
座るクッション部分など
興味をもって椅子をじっくり見てみれば、私もデンマーク人に負けないほど椅子好きになりそうです。
本『流れがわかる!デンマーク家具のデザイン史』
私が今読んでいる本!デンマークの家具博士になれそうな一冊です。
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流れがわかる! デンマーク家具のデザイン史: なぜ北欧のデンマークから数々の名作が生まれたのか
- 作者:多田羅 景太
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2019/10/03
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見どころ③描かれているインテリア
椅子以外の室内インテリアもとても素敵です。
タイル(陶器)の壁、花瓶、棚に置かれたカゴ、花柄の、テーブルクロス、白いカーテン、壁に飾られた絵、クリスマスツリーなど。
作品をみていると、まるでおしゃれなインテリア雑誌をみているような気分になってきます。
同じ北欧の国スウェーデンの画家カール・ラーションの作品でも素敵な家具や食器が描かれていますよ。
デンマーク家具と比べてみては?
本『カール・ラーション スウェーデンの暮らしを芸術に変えた画家』
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▼カール・ラーションについての記事はこちら。(展覧会は終了しています)
見どころ④描かれている食器
デンマークの人たちはコーヒーを飲むのが好きだそう。
そのためか、お茶を飲んでいるシーンが描かれた作品が目立ちました。
お茶に欠かせない食器にも注目です。
デンマークといえば”ロイヤルコペンハーゲン”が有名。
ロイヤルコペンハーゲン的な白に青い絵柄のついたカップが描かれた作品もありましたよ。
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ロイヤルコペンハーゲンのクッキーがおすすめ。缶のデザインがかわいい。
定番柄のマグカップもいいですよね。毎日使う自分用カップに欲しいです。
見どころ⑤室内での楽しみ
☝「ハマスホイとデンマーク絵画」パンフレット部分より
北欧のデンマークは厳しい冬を暖かい部屋で家族や親しい友人と過ごすことが多いといいます。
編み物をしたり
読書をしたり
ピアノをひいたり
クリスマスパーティーをしたり
お茶をたのしんだり
絵を描いたり
日本でも人気になっているほっこり幸せな雰囲気をあらわすデンマークの言葉「ヒュゲ」が味わえる室内作品は見逃せません。
本『ヒュッゲ365日 「シンプルな幸せのつくり方」』
ヒュッゲとはなにかがわかる本 。カラーで読みやすい。デンマーク式、生活を楽しむ方法をマネしたくなります。
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写真撮影は?
会場内は写真撮影できません。
「ハマスホイとデンマーク絵画」東京展基本情報・巡回予定
会期:2020年1月21日(火)〜3月26日(木)
会場:東京都美術館(上野公園内)
観覧料:当日一般1600円
▼公式ホームページはこちら。
https://artexhibition.jp/denmark2020/
4月からは山口県へ巡回します。
会場:山口県立美術館
会期:2020年4月7日(火)〜6月7日(日)
まとめ
「ハマスホイとデンマーク絵画」展の感想はいかがでしたか?
見どころは北欧家具(特に椅子!)
北欧家具が描かれた作品をみるのは、まるでインテリア雑誌を読んでいるようで楽しかったです。
●ハマスホイの作品を見るなら
ハマスホイの本があります。どちらも出版されたばかりの本です。
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●2020年見逃せない展覧会を知りたいなら
雑誌『日経おとなのOFF』おすすめです。「ハマスホイとデンマーク絵画」については2ページにわたって書かれています。
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