【吉野石膏コレクション展】三菱一号館美術館
東京駅丸の内南口から徒歩5分程度の場所にある三菱一号館美術館で開催中の展覧会に行ってきました。
日本の石膏建材メーカーの吉野石膏株式会社と吉野石膏美術振興財団が有する美術コレクションが見られます。
石膏建材メーカー??
吉野石膏株式会社??
とちょっと不思議に思う人もいますよね。
でも実は吉野石膏コレクションは名作揃い!と世界でも有名なんです。
三菱一号館美術の【吉野石膏コレクション展】は本当に名作ぞろいなのかどうか実際に行って確かめてきたところ驚くほどあまりにも名作そろいでしたよ。
アート初心者でも楽しめる親しみやすい展覧会でしたので、混雑に負けないで展覧会を楽しむポイントや方法を提案します。
【印象派からその先へ ―世界に誇る吉野石膏コレクション展】混雑状況
展覧会に行った日
日にち:展覧会始まってすぐ
曜日:ふつうの木曜日
時間:夕方4時半ごろ
天気:晴れ
混雑予想:展覧会がはじまったばかりでまだまだ混雑はしていないはず。閉館までいるつもり。
当日の混雑状況
混雑はしていませんでした。
三菱一号館美術館は邸宅風美術館のこじんまりした展示会場がウリなので、普段そんなに多くの人がいなくても混雑を感じてしまうのですが今回はまったく混雑を感じませんでした。
この後の混雑予想
多くの人が押し寄せるというよりも、どうしても美術館の大きさから混雑を感じることがある日や時間が多くなることが予想されます。
特に午前中~3時ごろまでは東京駅周辺でお買い物や食事を楽しむ女性たちやご夫婦で混雑しそうですし、週末はデートのカップルも増えそうです。
東京駅近くの美術館という立地の良さから考えてもある程度の混雑は覚悟しておいた方がいいと思いますが、爆発的に大人気で会場に入るのに何時間も並ぶようなことにはならないと思われます。
***展覧会を楽しむ方法***
「三菱一号館美術館は邸宅風美術館なので混雑を感じやすい」といった美術館の特色を知っておくこと
混雑を避けたねらい目
私の考えた混雑を避けた鑑賞のねらい目は平日の夕方。
三菱一号館美術館は6時まで開館しています。
なので4時半ごろに入館しても1時間半たっぷりと絵画鑑賞できます。
一日都合をつけて平日の夕方に美術館に行ってみてはいかがでしょうか?
特に金曜日は夜間(夜8時まで)開館していますのでさらにねらい目だと思われます。
三菱一号館美術館のある丸の内スクエアは、雑誌の撮影などで使われるほどのおしゃれな庭園になっていて夜はライトアップされるので夜間は特におすすめですよ。
クリスマスシーズンにはツリーも登場します。
***展覧会を楽しむ方法***
夜の美術鑑賞も体験してみよう。昼間と違う魅力が楽しめるよ。
一番の混雑はどこ?
ルノワール作品・シャガール作品付近です。
☝ルノワール《シュザンヌ・アダン嬢の肖像》
上の作品は展覧会のパンフレットにもなっているルノワールの作品。他にも6点の作品が展示されています。
巨匠ルノワールが人気なのはもう当然という感じがしますが、意外だったのはシャガール人気。
展覧会の最後に登場するシャガール。
今展覧会で展示されているシャガール作品数はなんと10点!
みごたえあります。
普通の展覧会では最後の方はもうみんな疲れてきて、さっと作品を見てスルーしてしまうことが多いのですが、それでも多くの人の足を止めてしまうシャガールの魅力はすごいですね。
***展覧会を楽しむ方法***
展覧会の最初に集中しすぎると疲れちゃうよ。バランスよく鑑賞しよう。
【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】見どころ・感想
一言でいうといい意味で”意外”の見ごたえ。
吉野石膏ってどんな会社なの?
いい作品を買い集める資金はもっているのかしら?
美術を見る目はあるのかしら?
成金の税金対策のための美術収集なのかしら?
と失礼なことばかりを思っていたことをまず謝りたくなりました。
初心者でもわかりやすい作品が多い
展示作品はだれが見てもわかりやすく名作と呼べるものばかりです。
印象派以降の作品が展示されているので、日本人になじみのない宗教画や神話系の作品はありませんでした。
画家も教科書で習うような巨匠ばかりが登場します。
☝ドガ《踊り子たち(ピンクと緑)》
1章 印象派、誕生
ミレー、マネ、モネ、ドガ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ など
2章 フォーブから抽象へ
マティス、ピカソ、アンリ・ルソー、カディンスキー など
3章 エコール・ド・パリ
ユトリロ、シャガール など
巨匠の作品を通して印象派以降20世紀までの西洋絵画の歴史を一気に学べます。
***展覧会を楽しむ方法***
名前を知っている画家の作品だけでもじっくりみてみよう
年代順に並んだ作品
会場では年代順に作品が並んでいるので、同じ画家の作品はみな近い場所に展示してあり見やすくなっています。
☝モネ《睡蓮》
☝モネ《サン=ジェルマンの森の中で》
人気のモネの作品は5作品が並んで展示されています。
今目の前にあって見ている作品が、どの時代に、どんな絵画技術で、どんな画家が描いたものなのか。
また同時代にはどんな画家たちが活躍していたのかということがすぐわかるので、頭のなかで整理しながら作品を鑑賞できます。
***展覧会を楽しむ方法***
画家ひとりひとりの特徴がつかみやすい今回の展示方式。画家が絵を描いている姿を思いうかべて作品鑑賞しよう
【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】お楽しみ
お楽しみ1 特別パンフレット
展覧会の入り口に置いてあるパンフレットはこの展覧会の見どころが一発でわかるようになっています。
これを見ながら会場を回るのがおすすめ。会場内の細かなキャプションを読む手間が省けます。
***展覧会を楽しむ方法***
展覧会パンフレットには展覧会の見どころがびっしりつまっているので必ず読もう。
お楽しみ2 お気に入りの画家がみつかる
今回の展覧会での展示作品は、教科書で習うくらい世界的な巨匠がそろっています。
アート初心者でも「見れば見るほど自分の感性と合うな」「この画家の作品いいな」と思える画家の作品との出会いがあるはずです。
***展覧会を楽しむ方法***
お気に入り画家との出会いを期待しよう
お気に入りの画家を探そう
お楽しみ3 素描・スケッチなし
展示作品は素描やスケッチなどはなく、どの作品も完成されきちんと額縁をつけた作品たちが並んでいます。
それだけに「この作品はスルーしちゃおうかな」といった作品がまったくありませんよ。
見ごたえたっぷりです。
お楽しみ4 ものすごく近くまで寄れる
今回の展覧会で一番驚いたのは絵画の前にある立ち入り禁止ラインやポールがまったくないこと。
ものすごく近くに寄って作品が見られ、一筆一筆のタッチや強弱、色ののせ方が自分の目で確認できて、絵画から画家の息遣いが聞こえてきそうな感じがします。
これは本物ではないと感じられない感動。
まるで昨日描かれたかのように作品が美しく保っていることにもびっくりです。
***展覧会を楽しむ方法***
全体的に作品を見るだけでなく絵をじっくり見てどんなふうに筆を使って描いているのかを知ろう。
枠があって塗り絵のように色を塗っているわけではないんだよ。
サポータ制度はお得な年間パスポート
三菱一号館美術館はサポーター制度として年間パスポートを販売しています。
パスポートは2種類あって本人だけのものであれば年間4000円とお得なものになっています。
パスポートがあれば何回でも入場できます。
1年間で3回三菱一号館美術館に来るなら元はとれると思いますよ。
今回のチケット(大人当日¥1700)を買う前に購入を考えてみてはいかがでしょうか?
今後の展覧会内容
・2020年2月~「画家が見たこども展」
・2020年7月~「三菱の至宝展」 ⇒国宝《曜変天目》展示予定
***展覧会を楽しむ方法***
その美術館のファンになろう(今回なら三菱一号館美術館のファンになろう)
所要時間
私の場合は1時間くらい
音声ガイドを聞きながら好きな作品は重点的に鑑賞しての時間です。
好きな作品を見ているとあっという間。
やわらかなタッチの作品が多いのになぜか強烈に名作オーラがでていて目がはなせない作品が多くあります。
***展覧会を楽しむ方法***
音声ガイドはなるべく利用しよう(有料)
キャプション(作品の説明)をいちいち読まなくてもいいので絵を見ることに集中できるよ
おすすめ本
☝画像をクリックするとアマゾンへ
気になった画家の本を買ってみるのもおすすめ。さらなる新しい発見もできるはずです。
おすすめは「僕はシリーズ」
マティス、カディンスキー、モネなどがあります。
***展覧会を楽しむ方法***
展覧会の感動をさらに本でも味わおう。展覧会の思い出にもなる。
【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】基本情報
・会期:2019年10月30日(水)
・会場:三菱一号館美術館(東京駅丸の内南口より徒歩5分程度)
・チケット:当日一般1700円
▼▼詳細は【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】公式ホームページをみてください。
***初展覧会を楽しむ方法***
公式ホームページで展示品の予習しておくのもおすすめ。
まとめ
いかがでしたか?
【印象派からその先へ ―世界に誇る吉野石膏コレクション展】はびっくりするほど名作そろいで美術初心者が楽しめる展覧会です。
美術館になれていない
美術ってどうみればいいんだろう?
展覧会って混雑しているのかな?
と思っている人にこそ、今回提案した”展覧会を楽しむ方法“を駆使してこの展覧会に行ってみてくださいね。
*今ブログの写真は【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】パンフレットと展覧会会場で撮影可能なもの
*参考:【印象派からその先へ吉野石膏コレクション展】パンフレット・公式ホームページ
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