上野公園の中にある東京都美術館でおこなわれている『クリムト展 ウィーンと日本1900』を見てきました。
茶箱
2019年で話題になる展覧会として大注目されているクリムト展。
混雑はもう仕方ないと諦める?
『クリムト展 ウィーンと日本1900』東京都美術館(上野)
☝『クリムト展 ウィーンと日本1900』パンフレットより
上:《ベートヴェン・フリーズ》部分 1901-1902年
下:《オイゲニア・プリマフェージ》部分 1913/1914年
神秘的なクリムト作品が東京上野にやってきました。過去最大級のクリムト展になります。
朝日新聞の『クリムト展 ウィーンと日本1900』記念号外の見出し
”あらがえぬ美の誘惑”
の見出しがぴったりのクリムト作品たち、見逃せません。
『クリムト展 ウィーンと日本1900』基本情報
●会期
2019年4月23日(火)~2019年7月10日(水)
●休館日
5/7(火)・5/20・5/27・6/3・6/17・7/1(月)休館
●開館時間
9:30~17:30 毎週金曜は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
●場所
東京都美術館(東京上野公園)
●チケット
大人一般 当日券1600円
*5/15と6/19はシルバーデーで65歳以上は無料。混雑が予想されます。
●巡回予定あり
*2019年7月23日(火)~2019年10月14日(月・祝) 愛知県豊田市美術館へ巡回
●展覧会ホームページ
▼▼こちらから見ることができます。詳しくは展覧会の公式ホームページで確認してください。
混雑具合 混雑は仕方ないくらいの覚悟
☝『クリムト展 ウィーンと日本1900』パンフレット
混雑状況は
展覧会初日の4時すぎごろに行きました。
予定していなかったのですが急に空き時間が発生したため、思いたって行ってみました。
公式ツイッターなど混雑はまだつぶやかれていなく、う~ん大丈夫かな?すごく混雑していたらどうしよう?と思いましたが挑戦です。
午後4時、ぞくぞくと帰っていく人が美術館から出てくる中で美術館へ向かいます。私の予定では、この時間が展覧会を満足できるほど楽しめるギリギリの時間なので。
●美術館の中
チケット売り場、行列なし
ロッカー、手前側も空いているレベル
入場規制なし
●会場内
どの絵の前にも人だかりはありますが、人の群れは少なく絵の前は一列か二列くらいの人ごみになっている程度でした。
会場内には若い男性多め、友達同士が多かったです。
おしゃれな学生さんのようなグループ(4,5人)が多くいました。モデルさんのようなスタイルの人たちも!
年齢層はかなり若めで、上野とは思えないおしゃれな画廊のような雰囲気(笑)でした。
『クリムト展 ウィーンと日本1900』は、ゴールデンウィークが混雑のピークだと思われます。
かなり混雑が予想されているようで、すでに入場する入り口付近には行列用ポールが置かれていました。
混雑予想・混雑をさける
*あくまでも私の予想なので参考程度にお願いします。
とにかく2019年注目度の高い展覧会と話題性たっぷりということで、アート好きなら老若男女だれもが気になっているはずです。
そのなかでも特に年齢が高めの人達に人気が出そうです。
なぜなら、展覧会の場所が東京都美術館ということでここのウリは65歳のシルバー層はチケットがすごく安く設定されてるからです。
一般1600円に対して、65歳以上は1000円です!!
なのでシルバー層が高くなる可能性が高いです。
上野という場所柄わりと近隣の県から来やすいというメリットもありますし。
⇒⇒⇒⇒ということは
朝・午前中・午後一が混むことが予想されます。
混雑をさけるなら、
●平日は4時過ぎがねらい目ではないでしょうか。(閉館は5時半、入場は閉館の30分前)
●金曜日は午後8時まで開館しているので、こちらも夕方~夜がおすすめ。
●天気が悪い日はねらい目。
と考えられます。
そして、なるべく避けたいのは5/15と6/19。
この日は、シルバーデーで65歳以上が無料となる日で、すでに混雑が予想されています。
あとはイベントがある日なども混む可能性ありです。(逆にイベントの行われている時間はねらい目?かも)
一番の混雑はここだ!
☝『クリムト展 ウィーンと日本1900』パンフレット
会場2階に上がってすぐあたり。
パンフレットにも載っていて、今展覧会のミューズのようになっている作品《ユディトⅠ》(我が家では元SMAPの草彅くんに似ている?と評判)が展示してある場所です。
その横の壁には《ヌーダ・ヴァリタス(裸の真実)》が飾られています。
この2作品は、かなりゆったりめに展示されていて「混雑どんと来い!」状態になっています(笑)。
今回はここが一番の混雑スポットでした。
私の予想ではその先にある《ベートヴェン・フリーズ》も混雑ポイントになりそうな気がします。
この作品は3枚の大壁画がコの字型に飾られているので、人の流れが滞ってしまいそうな心配があります。
こんな人におすすめ
クリムトをよく知らない人
私はクリムト初心者です。
写真で見るクリムトはちょっとぽっちゃり気味で、髪の毛が寂しくてひげが濃くて、マントみたいな服を着ているイメージ。
しかも女性が大好きということだけは知っていたので(笑)、とにかく男性ホルモンが強そうな人だな~とちょっと苦手でした。
が、今回の展覧会でクリムトへの評価は一変しました。
やはり世界中で人気のあるクリムトの作品はすごい迫力でした。
クリムトしか描けないだろうユニークなデザインに加えて、油彩画が”金”に負けていないんですよ。
日本画の金を使った「琳派」の作品とはまったく違う”金”の美しさが味わえます。
デートコースとして
ゴールデンウィークのデート、金曜日の夜のデートに悩んでいる人におすすめ。
クリムト作品は、かわいいというよりもセンスのいいおしゃれなものが多いです。
大人のデートにはぴったり。
アートといえでもセクシーなスタイルの作品も多く、「キャーかわいい」というようなものはほとんどありませんので、デートに誘う相手の趣味も考えたほうがいいのですが。
「どうなんだろう?」と思う人にも勇気をだしてみてほしい(笑)。
ここで相手の趣味もわかるはず。
みどころポイント
クリムトを知る
19世紀末のウィーンで活躍したクリムト。
金をつかった作品で有名ですが、日本ではなかなかみる機会がありません。
『クリムト展2019 ウィーンと日本1900』では、貴重なクリムト作品(油彩画)が、過去最高20点以上紹介されています。
クリムトでなんぞや?と思っている人にもぜひクリムト体験をしてほしいです。
ベートヴェン・フレーズ大壁画
☝どちらも『クリムト展 ウィーンと日本1900』パンフレット部分
今回の展覧会で一番目のわたしの感動はこれ。
《ベートヴェン・フリーズ》1984年原寸大複製 オリジナルは1901-1902年
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1902年にクリムトが制作した壁画。音楽家ベートーヴェンを称える展覧会「第14回分離派展」で展示された。
交響曲第9番をテーマに、黄金の甲冑で武装した騎士が幸福を求めて敵に向かい、楽園にたどり着くまでの旅路が描かれている。
【参考:『クリムト展2019 ウィーンと日本1900』公式ホームページ】
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この付近には小さな音でベートヴェンの交響曲第9番が流れているので、思いっきりこの大壁画の世界に入りこみましょう。
『クリムト展2019 ウィーンと日本1900』公式ホームページでは、3DのCGが楽しめますのでここからのぞいてみるのもおすすめ。
(このCGにもベートヴェンの交響曲第9番が流れるので見るときは音に注意)
クリムトの描く女性
☝『クリムト展 ウィーンと日本1900』パンフレット
「アトリエにはつねに多くのモデルの女性と猫がいた」というクリムト、女性を描いた作品が多くあります。
クリムトは「私は自分に関心がない。ほかの人間、とりわけ女性に関心がある」と語っていて、ウィーンの社交界のの婦人たちや家族(弟の忘れ形見のヘレーネ)や、クリムトの恋人たちを描いています。
音声ガイド
音声ガイドおすすめです。
音声ガイドの声は、なんとあの稲垣吾郎さん。
稲垣さんの優し気な色っぽい声でクリムト作品の説明を聞くことができます。
なんといっても作品の説明といっしょに音楽も聴けることが最大の魅力。ウィーンを感じながら、クリムトの世界に入りこめます。
所要時間
私は1時間15分ぐらいでした。
《ベートヴェン・フリーズ》でかなり10分くらい楽しんでしまいました。
今回は閉館時間が迫ったなかで鑑賞したのですが、混雑していなかったこともあり順調に好きなだけ絵を見てこの時間です。
油彩画以外と、クリムト作品以外はさらりと流しました。
それでもクリムト作品に圧倒されて1時間以上はかかってしまいました。
私はクリムト初心者(今までクリムト作品を見た記憶がないくらい)だったこともあるのかもしれませんが、鑑賞時間は長めにかかりました。
グッズショップを見る時間もかなり短めにしました。グッズはたくさんの種類があり、見ごたえたっぷりだったので残念でした。
グッズコーナーもみる時間の余裕も計算して行くことをおすすめします。
写真スポットあり
会場内は写真を撮ることができませんが、会場を出て下に降りるエスカレータを使うと途中に写真コーナーがあります。
クリムト作品《女の三世代》に入りこんで写真が撮れます。
カメラ(携帯電話)をお忘れなく。
*《女の三世代》(1905年 ローマ国立近代美術館所蔵)は、クリムトの円熟期の作品。初来日しています。
『ウィーン・モダン』の展覧会も見逃せない
☝『ウィーン・モダン クリムト、シーレ世紀末への道』パンフレット
表紙は、クリムト《エミリエ・フレーゲの肖像》1902年 ウィーン・ミュージアム所蔵
六本木の新国立美術館では『ウィーン・モダン クリムト、シーレ世紀末への道』が開かれています。
会期:2019年4月24日(水)~8月5日(月)
ここでもクリムト作品に出会えます。こちらも注目の展覧会です。
*『ウィーン・モダン クリムト、シーレ世紀末への道』は2019年8月27日~12月8日は国立国際美術館(大阪)に巡回します。
おすすめクリムトの本
クリムト初心者ならこちら。
『もっと知りたいクリムト』
千足伸行(著)/ 東京美術
クリムト自身について、作品についてオールカラーの本で楽しめます。読みやすい本なので、展覧会に行く前にさっと読んでおくのもおすすめ。
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おすすめクリムト映画
『ブラック&ホワイト Black&White』
ラブコメディ映画なのですが、好きな女性の気を引くためにクリムトの作品《接吻》が登場します。(今回の展覧会では見られませんが、クリムトといえばぐらいのクリムトの代表作です。)
この映画の中で、クリムト作品は好きな人へアピールできるくらいの魅力のあるものとして登場します。
タイプの違うかっこいい男性が登場しますし(笑)、映画自体もおもしろいのでぜひ見てみてください。
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『黄金のアデーレー 名画の帰還』
こちらは、クリムト作品《アデーレ》がメインで登場。
アート好きの人なら見たことがある人も多い映画だと思いますが。
クリムト作品が世界でとても大事にされていることがよくわかる映画ですので、「クリムトだれじゃや?」と思っていたらこちらの映画がおすすめ。
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まとめ
2019年『クリムト展 ウィーンと日本1900』は、見飽きない魅力であふれた展覧会でした。
クリムトを知らない人でも、きっとクリムトの魅力にメロメロになってしまうはず。
混雑は避けられそうもありませんが、ぜひ上野でクリムト体験をおすすめします。