上野公園にある東京都美術館で行われている『プーシキン美術館展』を見てきました。

有名な画家の作品が多く展示されていて、だれもが楽しめる。これは混雑しそうだよ。
- 混雑度:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- お勧め度:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- 所要時間:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- 展覧会のみどころ:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- 気になった作品:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- お楽しみ①:「プーシキン美術館展」音声ガイド
- 展覧会の基本情報:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- おすすめ本:『プーシキン美術館展』東京都美術館
- まとめ:『プーシキン美術館展』東京都美術館
混雑度:『プーシキン美術館展』東京都美術館
★★★(★5満点 多いほど混んでます)
展覧会が始まってすぐの日曜の朝10時ごろ、悪天候の日に行きました。悪天候なので、空いているとにらんで行ったのですが、なかなかの込み具合でした。
日曜日なので、カップルやお友達同士で来ている方が多かったようです。が、人がいっぱいで絵画が見られない、自由に歩けないということはまったくありませんでした。
嬉しいことに、今回の『プーシキン美術館展』は、大きな作品が多く小さな作品はほとんどありませんでしたので、少し遠くからでも十分に見ることのできます。
まだ、テレビや雑誌での大々的な広告が多くはじまっていないこともあるのかもしれません。今後、テレビなどで取り上げられたら一気に人気が高まりそうです。
ここの美術館は、とりあえず会場が広いので、よっぽどのことがないと恐ろしい混雑にはならないとは思いますが。
魔の?!ゴールデンウィークは、ぜったいに混みそうですね。上野周辺の美術館をはしごして見てまわる方も多いですし。
ただ、「混雑」も視点を変えて考えれば、いいこともあるのかなと思ったりもします。
多くの人がいるなかで遊園地のように美術を見るのも楽しいのかな?(笑)にぎやかだし、人の感想や意見も聞けるし、美術鑑賞に加えて、人間観察もできますしね。
お勧め度:『プーシキン美術館展』東京都美術館
★★★★☆(★5満点)
おすすめします。
見てわかりやすい作品が揃っています。
学生時代の美術の時間に習ったことのあるようなビッグネームの画家の作品が並んでいます。
ピカソ
アンリ・マティス
モネ
ルノアール
セザンヌ
ゴーギャン
そして、人気の高い愛され画家、日曜画家(笑)アンリ・ルソー。
展覧会の章ごとに、あちこちを旅行している気分になれるのも楽しいです。
今年のゴールデンウィークは、どこも行けないなと思っていたらぜひこの美術展おすすめです。
時空を超えて旅行ができます。
所要時間:『プーシキン美術館展』東京都美術館
ミュージアムショップもみて、合計で1時間30分ぐらいでした。
作品数は少ないのですが、どの作品も見応えがあり、時間がかかってしまいました。
ちなみに私は、大好きなアンリ・ルソー「馬を襲うジャガー」と、話題のモネの「草上の昼食」を見る為に、空いているうちにその二つを見に行ってウロウロしながら一通り見たので時間がかかっています。
混雑していたら、事前にパンフレットなどでどうしても見たい作品を確認しておくことも必要かもしれませんね。
展覧会のみどころ:『プーシキン美術館展』東京都美術館
[展覧会パンフレット]
①風景画から当時のパリを知る
風景画から、その作品の時代の香りがしてきます。
特に鉄道ができ、街が美しく整備されたパリの都市を描いた作品には注目です。
②美術館の中なのに、屋外の光や風を感じるすがすがしさ。
風景画の作品が生き生きしていて、室内なのにまるで屋外にいるような気分になれます。
日の光や、風、ただよう空気感、ざわめく人の話し声などが聞こえそうな。不思議な気分を味わえます。
③旅行しているみたい
[展覧会パンフレット]
章が変わるごとに、まったく違う場所に移動しているような雰囲気になれるのも、この美術展のみどころです。
気になった作品:『プーシキン美術館展』東京都美術館
「馬を襲うジャガー」
アンリ・ルソー 1910年
[展覧会パンフレット]
この作品を見たかった!!
不思議な絵ですよね~。遠近感はないし、どうみても「ジャガーを襲う馬」に見えますし(笑)
でも。惹きつけられるんですよね~。
ほんとうにざわざわっと音が聞こえてきそうだし、日の光が上から注いでいるような気分になります。
絵の中心になる真ん中に描かれたジャガーと馬はぴたっと動きが止まっているのに、そのまわりの森の草や花は動いているんです!!
おそろしく不思議な絵です。
作品発表当時は、人気のない作品だったのかもしれませんが、今遠い異国日本での美術展に飾られているこの作品は、モダンで素敵な作品です。
アンリ・ルソーが日本美術界でこんなにも注目を浴びているのは、原田マハさんの「楽園のカンヴァス」の影響も大きいですよね。
「楽園のカンヴァス」をもう一度読んでから、この美術展でアンリ・ルソーの「ジャガーを襲う馬」を見ると、さらに作品を楽しめます。
「楽園のカンヴァス」の表紙はアンリ・ルソー「夢」(1910年)という作品。今回来日した「馬を襲うジャガー」と同じくジャングルが描かれています。
「庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレッドの木陰」
ルノワール 1876年
[展覧会パンフレット 一部より]
ルノワールがまだ若いころの作品です。
作品にも若くぴちぴちした感じがありますよね。
集まった若い男女の楽しげな話声が、聞こえてきそうな。ルノワールらしい、やわらかな雰囲気があふれた一枚。
手前の女性の、ピンクとブルーの洋服も素敵です。麦わら帽子をかぶって、ワンピースを着て、ピクニックに行きたくなります(笑)。
2年前に来日した(新国立美術館「ルノワール展」)有名なルノワールの作品「ムーラン・ド・ラ・ギャレッドの舞踏会」1876年 に似た作品ですよね。
[2016年「ルノワール展」パンフレットより]
あれ?女性の衣装も同じ?描かれたのも同じ年ですね。
「草上の昼食」
モネ 1866年
モネの代表作。この作品が日本で見られるとは、感動です。
今回の「プーシキン美術館展」のパンフレットでは、東京大学教授 三浦篤氏がこの作品について、こう書いています。
「夜明け前がいちばん美しい」。かつてプーシキン美術館でモネの『草上の昼食』を目にしたとき、思わず口にした言葉だ。ここにはまだ印象派の画家として花開く前のモネがいる。
なるほど~~。納得です。
ちなみに「夜明け前」とは、モネの代表的な作品「印象、日の出」(この作品が、印象派の夜明けになったと言われています。)をも示しているのだと思います。
それにしても、自分が中年になった今この作品を見ると、本当に若々しい、青春くさい作品なんですよね。若さがうらやましくなるくらいの。
右はじの一人離れて座っている男性も謎めいているし、木に書かれたハートマークは何を示しているのかなど、この作品には謎も多いのも魅力の一つです。
お楽しみ①:「プーシキン美術館展」音声ガイド
案内人は水谷豊さんです。
なんだか途中で事件がおこりそうな感じもしましたが、無事に美術展をめぐることができました(笑)
今回の音声ガイドはコラム解説が多く、聞きごたえがあるのもおすすめポイントです。
●プーシキン美術館のフランス絵画コレクション
●当時のヨーロッパ交通事情
●プーシキン美術館に大きく関わったロシアの偉大な美術コレクター
●ロシア革命とコレクションの没収
などなど。
声優の上坂すみれさんが、解説をしてくれています。
ひとつ気になったのが、音漏れ?なのか、近くで音声ガイドを聴いている人の何人かの音が漏れていたんです!!なんだったんだろう?
展覧会の基本情報:『プーシキン美術館展』東京都美術館
おすすめ本:『プーシキン美術館展』東京都美術館
本屋さんでは、何種類かの「2018年美術展ガイドブック」が売られていますが、私のおすすめしたい美術展の完全ガイドはこちらです。
今回の「プーシキン展」についても4ページにわたってカラーで紹介されています。
ゴールデンウィークに行ってみたい美術展を調査するのにも、おすすめの一冊です。
現在(2018年4月末現在)、となりの西洋美術館では、「プラド美術館展」(会期2018年5月27日まで)が見ることができます。
少し離れた六本木の国立新美術館では、「至上の印象派展」(会期2018年5月7日まで)が公開中。
(六本木までは、上野駅から東京メトロ日比谷線で乗り換えなしで行けます!)
まとめ:『プーシキン美術館展』東京都美術館
見応えのある作品が多く、楽しい美術展でした。
名前の知っている画家の作品が多くあり、題材もわかりやすいので、子どもから大人までだれもが楽しめる美術展になっています。

夏まで会期はあるから、今から予定をたてて見に行くのをおすすめするよ。デートにもおすすめだよ♡