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女王の隠れ家をのぞいてみよう 『大エルミタージュ美術館展』六本木森アーツセンターギャラリー

展覧会『大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち』を見に、六本木森アーツセンターギャラリーに行ってきました。

オールドマスターの作品がたくさん日本にくるということで「春の楽しみ」にしていた展覧会のひとつです。

『大エルミタージュ美術館展』展覧会の内容 

オールドマスターとは、16世紀ルネサンス時代のティツィアーノ、クラーナハなどから17世紀バロックのレンブラント、ルーベンス、ヴァン・ダイクなどを経て、18世紀ロココのヴァトー、ブーシェなどに至る巨匠たちを指します。

展覧会公式ホームページより

ロシアのエルミタージュ美術館は、エカテリーナ2世が収集した作品がもとになり出来上がりました。今回は、エカテリーナ2世が在任中に収集した作品も多く展示されています。

エルミタージュとは「隠れ家」を意味します。エカテリーナ2世は収集した作品を私室の奥深くに飾り鑑賞し「ねずみと私だけが鑑賞できる」と言ったそうです。

うらやましいぞ、ねずみ。

本展は、出展される油彩85点すべてがエルミタージュ美術館の常設展示作品、すなわち美術館の顔ともいうべき作品群です。展覧会では、選び抜かれたこれらの作品を国、地域別に展覧していきます。

展覧会ホームページより

さまざまな年代(16世紀~18世紀)、国の作品が並んでいます。

「あ!ここにティツィアーノが」

「これは、この前上野でみたばかりのクラーナハ」

「おっ!レンブラントの作品だ」

「ブーシェもいる・・・・・・すごい」

とつぶやきが止まらない展覧会です。

『大エルミタージュ美術館展』お勧め度:★★★★

(★5満点)

美術に興味を持ち始めた人に強くおススメしたいです。

また、おしゃれな六本木という場所がら訪れることの多い学生さんや若い方にもおススメします。

さまざまなタイプ(宗教画、風俗画、静物画、肖像画)の作品が並んでいて、見飽きない展覧会です。

私は、ぜひロシアのエルミタージュ美術館でこれらの作品をもう一度見たいと思い★をひとつ減らしました。

『大エルミタージュ美術館展』混雑度:★★

(★5満点 多いほど混んでます)

金曜日の5時ごろに行きました。

天気も悪かったためか、空いていました。

年度末で忙しい時期ということもあるのかもしれません。

好きなだけお気に入りの作品をながめていることができました。

今後の予想ですが、テレビのタイアップなども始まると一気に混みそうです。

 

実は数年前に同じ日の金曜日に、この美術館で「ラファエロ前派」の展覧会を見た時も空いていました。大好きなミレイの「オフィーリア」を好きなだけ鑑賞できました。この日はラッキーDAYなのかな?

 

『大エルミタージュ美術館展』所要時間

1時間くらいで一通り見終わりました。

さらに、もう一周さっと(好きな作品だけじっくり)、音声ガイドの宇多田ヒカルさんのテーマソングを聞きながら作品を見ましたので、1時間半くらいかかりました。

グッズ売り場では、チェブラーシカのかわいいグッズなども充実していたので、ここもみるともう少し時間がかかりそうです。

『大エルミタージュ美術館展』感想

美術初心者の私にとっては、多くの巨匠の作品が一気に見られたことがよかったです。どの作品も、今後もう一生直接みることはないかもしれないと思うと、帰るのが名残おしかったです。

ちなみに、6月にロシアに旅行に行く知りあいの人は、「ロシアでは、今日本にきている作品は見られないから日本でみなくちゃ」と言っていました。おもしろいような、ちょっとかわいそうな気もしました。私は、ロシアに行かずともこれらの作品が東京で見られるなんてラッキーです。

美術品には、多くの芸術品を集めることがその国の国力を表すことという政治的な一面もあるので、ロシアという大国の歴史をかいまみることもできました。

すばらしい巨匠たちの作品に囲まれた女王はどの作品がお気に入りだったのかな?と考えながら鑑賞していました。

『大エルミタージュ美術館展』お持ち帰りしたい作品

 

 ①「聖母マリアの少女時代」フランシスコ・デ・スルバラン

(上のパンフレット左下の作品)

一見普通のかわいらしい女の子の肖像画と思うのですが。

彼女はイエスキリストの母マリアなのです。確かに彼女の象徴とされる赤い服に青のマントをまとっています。

なんてかわいらしい、純真無垢な聡明な女の子なんだろうと見入ってしまいます。

見れば見るほど神々しくもなってきます。

なんだか、絵が光ってくるような・・・。

②「運命を悟るハマン」レンブラント

(下のパンフレット右下の作品)

レンブラントの50歳ぐらいの作品で、荒いタッチで厚塗りの筆つかいになっています。

最初は「不気味な絵だな」と思ったのですが、じっと見ていると正面の男ハマンが動きだしそうな気がするくらいグワッと浮かびあがってきました。

なんともいえない、夜一人で見たくない絵です。

『大エルミタージュ美術館展』お楽しみ①音声ガイド

ナビゲーターは「又吉先生」です。ちょっと棒読みの感じも又吉さんらしくて好感がもてます。彼自身が絵をみて思ったことなども聴けます。

 

そして宇多田ヒカルさんの歌『人魚』。すごくよかったです。

展示会の美術作品と合っています。彼女のどっしりした声と流れるようなメロディーを聞きながら、エルミタージュとロシアの歴史が絵から見えてきそうな感じになりました。

まるで自分がエカテリーナ2世で、エルミタージュ「隠れ家」で一人(ねずみと?)絵を鑑賞している気分になれました。

『大エルミタージュ美術館展』お楽しみ②キャプションの「女王在任中収集マーク」

絵についているキャプション(説明)には、「エカテリーナ2世在任中収集」のマークがありました。注目です。

ということは、「この絵はエカテリーナ2世も鑑賞したんだろうな~」、「好きな作品だったかな~」と思いをはせてしまいました。

『大エルミタージュ美術館展』お楽しみ③映画「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」

 

2017年4月末から公開されます。

動く映像で美術館を見られます。美術館自体も世界遺産にも登録されているものですので、ぜひ見てみたいです。

『大エルミタージュ美術館展』お楽しみ④ミニガイド「チェブラーシカ美術館へいく」

ロシアの名作「チェブラーシカ」のキャラクターが作品を解説してくれる、ちょ~キュートなミニガイドブックです。展覧会の入り口に置いてありました。中の文章にはルビがふってあるので、小学生でも一人で読めます。大人も楽しめる・役立つ内容でした。

『大エルミタージュ美術館展』展覧会の基本情報

2017年3月18日(土)-6月18日(日)

森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ 森タワー52階)