東京の丸の内にある三菱一号館美術館の展覧会『オルセーのナビ派展 美の預言者たち ―ささやきとざわめき』に行ってきました。
日本では、印象派が大人気ですが、ナビ派はあまり馴染みがありません。
私も「ナビ派って何?」レベルですが・・・。
ただ、今までみた美術展の中で「この絵好きだな~」「かわいいな~」と思っていた絵の多くが、ナビ派の作品(多くはドニ、ボナール)だったため、今回のナビ派の展覧会はすごく楽しみにしていました。
ポスターの「はじめまして」にちょっと感激です。
こちらこそ。「ようこそ」です。
- 展覧会の基本情報
- 混雑度:★★★(★5満点 多いほど混んでます)
- 所要時間
- お勧め度:★★★★(★5満点)
- 展覧会の内容
- 家に持って帰りたい作品
- 感想
- お楽しみ①ナビ派の誰派?コンテスト
- お楽しみ②オリジナルグッズ「塗り絵つきポストカード」
- お楽しみ③見どころガイドがわかりやすい。
展覧会の基本情報
2017年2月4日(土)~ 2017年5月21日(日)
三菱一号館美術館
丸の内にあるおしゃれな建物で、お庭も素敵です。
混雑度:★★★(★5満点 多いほど混んでます)
平日の10時半前に到着しました。
人はそんなにいませんが、
美術館が広くないため、そんなに混んでいなくても混んでいるように感じてしまう美術館です。
なので、いつも「混んでいるだろうな~。」と思って出かけるようにしています。
この美術館は、素敵なオシャレさん集まっているような気がします。今回は特に、一人で楽しむオシャレな若め女性、男性(20~30代くらい)が多かったです。
また、中年女性4人組が目立ちました。(この後、ランチでしょうか・・・)。
東京駅近くにあるので、丸の内での買い物、食事のついでで来ることができるのも、この美術館の人気の秘密です。
さらに、これから春休みになるので、若い方に人気がでてくるのではないかと思います。
所要時間
1時間30分はかかってしまいました。
実際は、もっとじっくり・ゆっくり見たいぐらいです。
音声ガイドは、美術に疎い私にとっては、ナビ派についての解説もあり役立ちました。
お勧め度:★★★★(★5満点)
インテリアが好きな方、かわいいものが好きな方におススメします。
特に若い人におススメします。
デザイン・色使いが、女性が好きな絵画が多いので、女子で集まって好きな作品を探すのも楽しいと思います。
ただ、美術館の中では静かにしましょう。
展覧会の内容
19世紀末のパリで、前衛的な活動を行った若き芸術家のグループ「ナビ派」。ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジエ、ヴァロットンらを中心とするナビ派の画家たちは、ゴーガンから影響を受け、自らを「ナビ(預言者)」と呼んで、新たな芸術表現を模索しました。近代都市生活の諸相を平坦フラットな色の面で表す装飾性と、目に見えないものを描く内面性――日常と神秘をあわせ持つナビ派の芸術は、一見控えめで洗練された画面のうちに、20世紀美術を予兆する静かな革新性を秘めています。本展は、近年国際的に評価が高まるナビ派の芸術を、日本で初めて本格的に紹介する展覧会です。
「オルセーのナビ派展:美の預言者たち ―ささやきとざわめき」公式ホームページより
ゴーギャンの「木が何色かではなく、自分は何色に感じるのか」という教えを表現したという話しに納得です。
たしかに、不思議な色あいの絵が多いのです。
また、当時は装飾的な絵画は低い位置づけだったのですが、ナビ派は絵画に装飾性を重んじていました。
なので、現在の私たちの目で見ても「家に飾りたいな~」と思う作品が多いのです。
また、女性、こども、犬、猫、花が多く描かれていることも、女性が好きな要因だと思います。
彼らナビ派が日本の浮世絵好きだった(参考にしていた)ことも、日本人の私たちに馴染みやすい絵になっているそうです。
日本人は昔から
宗教・神話という題材よりも、感受性に美学を重んじてきたこと。
ちょっとしたものにかわいい、美しいといった感情をもっていたこと。
が、ナビ派にも重視されました。
だから、日本人の感性にぴったりくる作品たちなのですね。
家に持って帰りたい作品
①『庭の女性たち』ピエール・ボナール
白い水玉模様の服を着た女性/猫と座る女性/ショルダー・ケープを着た女性/格子柄のを着た女性
[展覧会パンフレットより]
縦長の絵画が西洋画には珍しいサイズです。掛軸のようです。
そして、どの作品もなんとなく日本的に感じます。
4枚目の格子柄は、日本の着物のようですし、2枚目の草も日本伝統の柄「青海波(せいがいは)」にも見えました。
どの作品からも、なんとなく草の香りがただよってきます。
玄関に飾りたいと思いました。
②『公園』エドゥアール・ヴュイヤール
戯れる少女たち/質問/子守/会話/赤い日傘
[展覧会パンフレットより]
この絵はもともと9枚一組で、アレクサンドル・ナタンソン(今回、ヴァロットンによる彼の肖像画も出品されています。)のパリにある邸宅の食堂兼応接間に飾ってあったそうです。
食堂ですか・・・。
ちょうどランチタイムが近くなり、こってりソースのかかったフランス料理を食べたくなりました。
絵からは、公園にいる人々のささやきに近い話し声が聞こえてきそうな感じがします。
また、さわやかな心地よい風も感じられ、自然の香りがしてきました。
我が家が大邸宅でしたら、リビングにかざりたいです。
感想
とにかく「かわいい」「オシャレ」と現代の感性にもぴったりマッチする絵です。
そして、見れば見るほど「なにかが発見できそう、見えてきそうな」不思議な感じの絵が多くあります。
身近な生活に密着した絵たちからは、なにか香りやちいさな声といった五感に語りかけてくるような気もします。
この感覚を味わうのが、じわじわと心地よくなりました。
ただ、いつも美術展の主要なお客様である年配のおじいちゃんおばあちゃん夫婦には、このような絵がどう見えるのかが気になります。
機会があれば、感想を聞いてみたいです。
お楽しみ①ナビ派の誰派?コンテスト
[展覧会パンフレットより]
おもしろい!企画です。
公式ホームページの「スペシャル」のページから応募できます。
企画内容は、
お気に入りの作家1名を選んで、三菱一号館美術館公式アカウント(@ichigokan_PR)を フォローの上、お気に入りの作家をクリックして、作家名をツイートする。
人気作家の「ランキングベスト5」は5月12日(金)以降に発表される。
参加者から抽選で10名様に、Store1894のオリジナルグッズをプレゼント。
ということです。
私は、誰に投票しようか悩み中。
ベルナールもいいし、ボナールもいいし、ランソンも素敵だし、ドニもかわいい。
どーしよう・・・。
お楽しみ②オリジナルグッズ「塗り絵つきポストカード」
通常のポストカードと一緒についてくる、塗り絵になったもう一枚のカード。
塗り絵にはまった時代もあり、色鉛筆を出してさっそく塗ってみようと思います。
楽しみ!!
お楽しみ③見どころガイドがわかりやすい。
ホームページからも見ることができるので、事前に読んでおくこともできます。
美術初心者の私にとっては、ジュニア版が役立ちます。
大人用のガイドも文字が大きくて見やすいです。
文字が大きいのは重要なポイントですよね。
上野の東京都美術館では、大御所の作家ティツィアーノ展がひらかれています。