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茶箱 茶道★和菓子★展覧会 

茶箱の中は好きなモノでいっぱい!

禅 茶道のお稽古に役立つ「桃」にまつわる禅の言葉(禅語)。ただかわいいルックスだけではない。

七十二候にある、

★「桃始華」 もも はじめて はなさく

★「桃始笑」 もも はじめて わらう

という、あまりにもかわいらしい言葉に「桃」がさらに好きになりました。

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まだまだ、この時期は花しか楽しめないけれど、早く桃の実を食べたくなります。

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手で桃を食べるときの、手に残る桃の香りが恋しい!!

桃に関する禅の言葉(禅語)は、茶道のお茶席でもよく使われます。

恋する「桃」を思って調べてみました。

①桃花笑春風

とうか しゅんぷうに えむ

唐代に崔護(さいご)という人がいた。ある年の清明節に散歩をしていて立ち寄った家でやさしい女性と知り合い、楽しい一時をすごした。その一年後、崔護が再びその家をたずねると門が固く閉ざされていたので、詩を書きつけて帰った。

「会えなくて残念だったけれども、桃の花だけは去年と変わらず春風のなかで美しく咲いている」

と、その時に詠んだ詩の一部がこの句である。

あたたかいふわ~~とふく春風の中に、ピンクの桃の花が小さくかわいらしく咲いている様子が目に浮かびます。

花粉もプカプカしてそうですけれども。

日本茶のコマーシャルにありそうなストーリです。

「笑む」の部分が気に入っています。この言葉が入るだけで、かわいらしさ倍増の句になりますね。

②桃花千年春

とうか せんねんの はる

桃の花のあざやかな色が千年変わらぬ春を美しくいろどっている様子。

西王母(せいおうぼ)という仙女が持っていた桃の実は、三千年の長寿をもたらす延命の妙薬だったという。

桃の花のピンク色は桜に比べると、けっこうはっきりしたピンク色です。そして、小さめサイズの花が枝にたくさん咲いていて、若々しい感じがします。

かわいらしい女の子たちが、キャッキャと集まっているような雰囲気がします。

昔も今も変わらず、さらにこの先も変わらなく続いていくのだと思うと、ほっとした安定した幸せな感じがします。

③桃花微笑春

とうか みしょうの はる

桃の花が咲きほこる3,4月ころには春本番になり、人々は心の底からわいかがってくる喜びをおさえきれずに野に山に飛びだして、桃に向ってほほえむ様子。

春になると、ウキウキして外に出かけたくなります。

そして、寒さで固まっていた顔の筋肉も緩み、自然にほほえんでしまいます。

ウフフという感じです。

④桃花紅李花白

とうかは くれないにして りかは しろし

桃の花は紅で、李(すもも)の花は白いという、自然あるがままの情景を描いている。

目にうつる森羅万象は多種多様で、そのあらわれ方は千差万別だけれども、それらのいずれにも仏の生命が生きているから、すべて平等で尊い存在である。だから、それぞれ輝きを放っているではないかという感動が示されている。

見た目が違っていても、生き物という存在では何もかもが同じ平等であるということは当たり前のことだけれども、普段はあまり考えたことがありません。

人間も動物も虫も、花も草も平等なんだな~と思うと、心が優しい気持ちでいっぱいになれます。

仕事場で人間関係に「あれ?」と思った時に、思い浮かべたい禅語だな~と思います。

⑤漁人入得桃花洞

ぎょにん いりて とうかの どうを う

桃は邪気をはらう、不老不死の仙果という民間信仰はユートピアとしての「桃源郷」伝説を生んだ。

陶淵明(とうえんめい)の『桃花源記』によると、ある漁師が川にそって舟を進めていたところ、目の前に忽然と桃の林が出現した。林の中を進んで行って発見した山のふもとの洞に入ってみると、そこには時の流れを超えた別世界があり、人々がたのしく平和に暮らしていた。という。

この「桃源郷」を例にあげて、自由自在で何事にもとらわれなることのない、遊戯三昧(ゆげざんまい)の境地を示している。

さらに、

桃源郷への再訪は不可能であり、また、庶民や役所の世俗的な目的にせよ、賢者の高尚な目的にせよ、目的を持って追求したのでは到達できない場所とされる。桃源郷に漁師が再訪出来ず、劉子驥が訪問出来なかったのは、心の外に求めたからであり、探すとかえって見出せなくなるという。

[Wikipediaより]

 桃源郷」桃、食べ放題だろうな~。いいな~。行ってみたいなと思ったのですが。

でも、行ってみたいと思っているうちは、行けないんですね。

欲のないことが、運(良いこと)をひきよせるということはですね、きっと。

「欲のない」人間・・・。

どんな人なんだ!!

 

「桃」が、かわいい花・フルーツのイメージから、最後は欲望をも持たないユートピア「桃源郷」までたどりつきました。

奥深い「桃」です。

 

参考文献:『茶席で役立つ禅語ハンドブック』朝山一玄著 

 

「梅」の禅の言葉(禅語)を学んだ記事はこちらにあります。

www.pooh70.com