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茶箱 茶道★和菓子★展覧会 

茶箱の中は好きなモノでいっぱい!

茶道 道具 極寒の「筒茶碗」と「大炉」で、おもてなしのこころをあらわす。 

以前、友人から、

「そんなに長く茶道のお稽古を続けていて飽きないの?そんなに習うことあるの?」

と聞かれました。

この質問に対して、すごくびっくりしたことを覚えています。

「まだまだ習ってないこともあるし、やったことのないお点前もあるし、使ったことのないお道具もあるし。知らないことだらけだし。まだまだひよっこレベルだよ!」

と答えたのですが。

確かに、私も茶道をよく知らないで入門したころは、ただお茶の点て方、点てる順番を学ぶだけだと思っていました。

その後、茶道とはまったく違うものだと気づいて、茶道の魅力にメロメロになりました。

この茶道の魅力の一つに、おもてなしの心があります。

例えば、2月になると極寒のお点前のお稽古をします。

これらのお点前も、初めて見たとき・初めてお稽古した時には、「なんでこんなお点前があるんだろう?」「わざわざお点前の数を増やさないでよ・・・覚えられないよ」と思ったのですが。

2月の極寒だからこそ、あるお点前なんだと知った時に、おもてなし・相手を思いやる心・いかに相手に喜んでもらうかという心を思い出し、感動したことを今でも覚えています。

こんなふうな感動を味わえるのも、茶道を習い続ける理由なんですよね~。

筒茶碗をつかったお点前

筒茶碗は普段つかっているお茶碗と比べると、口の部分が細く(小さく)底が深いです。

なので、冷めにくい形になっています。

見た目にも・触り心地に温かみのある土焼のお茶碗が好まれるようです。

このお点前も、「お茶を少しでも温かくおいしく飲んでほしい。」というおもてなしの心があります。

この二つのお茶碗は、1月に東京国立博物館の通常展で見たものです。

通常のお茶碗よりも細長いですよね。

黒楽鶴亀文茶碗 仁阿弥道八作 東京国立博物館蔵

志野茶碗 銘「橋姫」 東京国立博物館蔵 

お点前自体は、普段と大きく変りません。

ただし、茶巾(お茶碗をふくふきんのこと)の扱いが変わります。

お湯をいれてお茶碗を温めるとき、じっくり温めるために、お湯は普段より少し多めにいれます。

そして、通常のお点前とは違い、お湯をいれて温めている間に茶巾をたたみ、少しでも長くお湯を入れてお茶碗を温めます。

ちょっとしたことですが、普段よりもお茶碗を温めることのできるお点前になっています。

このお点前は、普段のお点前と違うと考えるのではなく「なんでそのようなことをするのか?」と考えると、案外自然な行動のような気がします。

普段の生活でも、温かいうどんをよそる前には食器を温めますし、何気なく行っていることなんですよね。

ちょっとした気づかいで出来ることです。

大炉 逆勝手のお点前

大炉(だいろ)とは、

通常の炉(畳の下に備え付けられている小さな囲炉裏)よりも大きいサイズで、六畳間に逆勝手に切ってあります。

裏千家11世玄々斎が、六畳の部屋に切ったのをはじまりとします。

『茶の湯お稽古必携2月号』淡交社より引用

昔からあったわけではなく、幕末から明治の変動の時代の頃に誕生しました。

サイズは、一尺八寸(約54センチ)四方です。

下の通常の「炉」に比べて逆側に炉が切ってあるのがわかると思います。

ちなみに、次の写真が通常の炉です。

一尺四寸(約42センチ)四方です。

参考・写真『茶の湯お稽古必携2月号』淡交社より

「炉」が大きい分、火がお客様の近くになります。

その分、お客様には暖かさが伝わるようになります。

1~2月は極寒といわれるように、とても寒い時期ですので、お茶を楽しみにきてくださったお客様に少しでも暖かさを感じてほしいという、おもてなしの心が大炉にはあります。

ただし、もてなす方は通常と違うお点前をしなくてはなりません。

大炉の逆勝手のお点前は、私は、年に一回・二回しかお稽古しない(運が悪ければお稽古しない年もあります)お点前です。

ですので、10年以上お稽古に通っていても、10回程度しかお稽古していないお点前になります。

通常のお点前と、基本的(順序)には同じお点前なのですが。

足のさばきが逆であり、

袱紗のさばきも逆であり、

柄杓のさばきも逆であり

その他もろもろ、逆・逆・逆なのです。

足さばきなんて簡単だと思うのですが、慣れとは怖いもので。

頭でわかっていて、「右、左」と口ずさんでいても、気づくと通常に戻っていたりして。

ショック!!

おもしろい頭の体操として、乗り越えるお稽古タイムになります。

いつか、スムーズにできるようになるといいのですが。

なかなか乗り越えられないことがあるのも、お稽古を長く続ける要因ですね。

 

お点前・お稽古を通じて、寒い冬には冬なりのおもてなしができることを楽しみたいと思います。

そして、最も大切なこととして、お客様においしいお茶を点てたいという心を常にもっていたいなと思っています。