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茶道のお稽古で使いたい銘(名前) 12月ゆく年を思う

今年の茶道のお稽古も無事に終わりました。一年間お点前だけでなく、いろんなことを学ぶことができたと思います。

一年の締めくくりとして、12月はゆく年を思いながら茶道のお道具に使いたい言葉(銘)を調べてみました。

12月に使いたい銘

埋火(うずみび)

埋け火(いけび)ともいい、火種をたやさぬように火鉢や炉の火を灰で覆っておき、必要に応じて掻き立てる火のことをいいます。

『淡交テキスト12 茶の湯 銘と和歌』淡交社より

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私は夜にお稽古に行くので、その日の最後のお稽古を受けることが多いですので、炭の力は弱まり、埋火が消えかけている様子によく出会います。

消えかけている埋火を見ながら、そのさみしさを感じる一方で、もう火の力は弱く釜から湯の沸く音?松風は聞こえなくなり、ただただ静寂が流れます。

先生と二人きりで、たんたんとお点前をこなしてく貴重な時間が流れます。

こんな時間がすごく好きです。

埋火の銘がついた茶道のお道具は有名なものがあります。

①小堀篷雪(こぼりほうせつ)作の茶杓 銘「埋火」

藤原家隆の「年くるる有明の空の月影にほのかに残る夜半(よは)の埋れ火」の歌に由来しています。歌の意味は、「もうすぐ一年におわりが来ようとしており、有明の空には月の光がほのかに残っている。家のなかを見れば、暗いなか、埋れ火が月光と同様にかすかな光を放っているのが見える。

『淡交テキスト12 茶の湯 銘と和歌』淡交社より

この時期にぴったりの歌です。一年という月日が残り少なくなっていく、月の光そして炭の火が弱くなっていく情景が浮かぶ歌です。

さみしい感じもするのですが、それよりも美しさを感じます。なにかが終わる前のそのものが持つ生命力というか、そのもの自体の強さが更に際立つ瞬間のようなものなのかな。

②灰被(はいかつぎ)天目茶碗 銘「埋火」

小堀遠州が命銘したもので、静嘉堂文庫美術館蔵。

寒草(かんそう)

冬の枯れ草のこと。霜枯れしてしまったもの。「枯野(かれの)の草」「冬野(ふゆの)の草」ともいう。

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物さびしい様子が茶道では好まれるのですが。残念ながら、枯れてしまったものに美しさを感じるところまでまだいたっていない自分がいます。

枯れ草が、近所の公園の枯れて横に倒れてしまったもじゃもじゃしたものを思い浮かべたのですが・・・。

しかし、これが、雪の中の枯れ草だったり、枯れ草に雪が積もり横に倒れてしまった様子を思い浮かべると、いいかもしれないです。美しく感じてきました。

寒月(かんげつ)

空気が澄んだ冬の夜に、冷たくさえわたった光を放つ月のこと。「冬の月」よりも冷厳な月のこと。 

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あったかいお店の中で気持ちよくお酒を飲んだ後「ちょっと酔っぱらったかも」とふにゃふにゃした気分になっても、冬のこの時期は、お店を出たとたん背筋の凍る寒さに一気に酔いもさめる気分になります。

そこに青白いような月の光(ネオンの光ではありません)が見えると「あ~冬の夜だな~」と感じるような銘です。

氷(こおり)・薄ら氷(うすらひ)・垂氷(たるひ)

垂氷(たるひ)は”つらら”のこと。

氷という発音の音を聞くだけで、ヒヤっとする言葉です。

最近は暖冬なのか、東京では冬の朝に外へ出ても水が凍っていることが少なくなりました。薄ら氷(うすらひ)ぐらいは真冬に見かけますが・・・。

茶の銘の世界だけでも、少しヒンヤリするのもいいかもしれません。

冬籠(冬こもり)

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これは、自分にぴったり!ぜひ使いたい銘です。

仕事に行く、食料を買いに行くなどの必要不可欠なこと以外は、なるべく外出したくない自分が情けなくもありますが。反対に外出しなければ、無駄にお金を使わなくていいじゃないともよい意味でとらえています。

年忘れ

もう外にでるとこの言葉があちこちで見かけます。

年の暮れに、その年にあった苦労を忘れましょうということの名目で「年忘れ飲み会」があちこちで開かれます。12月の夜は山手線が毎日遅延するぐらいです。(酔っぱらった方?がいろいろ迷惑をかけて)

苦労すら忘れてしまっている私もいますが、忘れる前に、来年以降に同じ失敗?や苦労をしないためにも、年末にはちょっとこの年のことを思い出してみた方がいい気がします。

去来(きょらい)

年末ということは、新年が近いということでもあります。申(さる)が去って酉(とり)がやって来ます。

年末は、今年にあったことを思い出しながら、すぐ近くに迫った来年のことを考えたり、大掃除をしながら、新年の年賀状を書き新年の準備をします。

やること、考えることが片づいても、どんどんやってきますね~。

 

参考:『淡交テキスト12 茶の湯 銘と和歌』淡交社

 

毎月「銘」について考えることは大切だなと実感した一年でした。 

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